お早う御座います。
劇団EOEの真生で御座います。

「本気で怒っているように見えない」という理由は
「行動が小さい」からです。

前回はそんな内容でした。

御客様に自身の行動を認識いただく為には
行動を大きくする必要がある。
そんな話をお届けしました。

今日は、またその続きをお届けしたいと思います。

例えば、スイカを見て、「美味しそう」と言うというシーンがあって
演じてみたら、「もっと美味しそうに言って」と要求されたとします。

この時、行動を大きくするというのも一手ですが、
その前に改めて考えることがあります。

それは、相手の求める「美味しそう」という思い程度に
自分がスイカに対して「美味しそう」と思っているか、ということです。

例えば、劇団EOEの卒業生には、スイカが苦手な人間がいます。彼女はどうやっても、スイカを美味しそうと思わないでしょう。
そんな状態で、普通に演じても結果は出せません。

そう言えば、彼女は甘いものとお酒が大好きです。
それでは、スイカではなく、チョコレートを目の前に置いて演じさせればどうでしょう?
恐らく、先ほどよりは、より美味しそうに
「美味しそう」という台詞をいうでしょう。

というように、相手が求めるレベルに達するには
自分にとっては、それが何に当てはまるのか「自分ごと」として考える必要があります。

勿論、自分の一番好きなものを想像して演じても
それでもまだ美味しそうに見えないと言われることもあるかもしれません。

ですが、そんな時だって「自分ごと」です。
例えばですが、丸三日何も食べていない状態で
自分の好きなものが目の前にあったら。
そんな時の「美味しそう」という言葉は、大きな感動とともに発せられるものでしょう。

ちなみに、私は病気で、固形物を8日間、口に出来なかったことがあります。
その後で、最初に固形物を口にした時の美味しさの感動は未だに覚えています。

ともかく、自分が一番好きなものを想定したとしても
それでも、もっと美味しそうにと要求されるのであれば
自分が一番好きなものを、もっともっと美味しく思う状況は難だろうと
「自分ごと」して考えることは大切なことだと思うのです。

今の状況を「自分ごと」として考え、そして行動を大きくする。

それだけでもあなたの演技は激変すると思うのです。
こんばんは。
劇団EOEの真生で御座います。

役者にとっての「表現」は
今まで見えなかった感情を
他者から見てはっきり見える行動をとることで
その感情を「見える化」する
ことだと思うのです。

という話で終わっておりました。
ちょっと言葉が長くなりだしており恐縮です。

そこで、今日はちょっとだけこの言葉を短くしたいと思います。

見えない感情を、その感情に紐付いた「見える化」された行動をとること

如何でしょうか?
短くしたといっても、劇団EOEブログで何時も使っている言葉に変えただけですが。
でも、ただ、表現というのは、感情を理解いただく為に、行動すること
という本筋はご理解頂けたかと思います。

そこで、今日は行動について考えてみたいと思います。

前々回のブログで
本気で怒った演技を求められ、自分なりに怒った演技をしたものの
そう見えないと言われ、自分は本気で怒っていますと反論する
役者志望の方の話を書いたと思います。

この2回のブログを踏まえると
この役者志望の方の問題点は、本気で怒っているかどうかではなく
本気で怒っているように見える行動をとったか否かが問題であることは
ご理解頂けると思います。

極端な話、本気で怒っていようがいまいが
本気で怒っているように見える行動をとっていれば問題なかったのです。

本気で怒っているように見える行動。
どんなことが考えられるでしょうか。
行動と言っても、色んな行動があります。

表情だって、表情を変えるという言葉があるのですから、立派な行動です。
声を出すのだって、行動ですから
どんな大きさの声を出せばいいのでしょう?
どんな速さの声を出せばいいでしょう?

他にもいろんな行動があります。
自分が怒ったとき、あるいは、友人が怒ったとき、どんな行動をしていますか。
それは全て、本気で怒っているという感情を理解いただくために
どんな行動を取るべきかを考えるヒントになります。

そして、もう一つ考えていただきたいのは
単に行動をすればいいという訳ではないのです。

「見える化」という言葉を使っておりましたが
「見える化」ということは、相手に対して、その行動を認識して頂く必要があります。

役者の場合、その相手というのは、演出家であったり、監督であったり、
また、お客様であったりします。

この御客様にご理解いただく必要が有るということが分かると
改めて考えなければならないことが出てくることもご理解いただけると思うのです。

それは、自分と御客様には物理的な距離があるということです。

例えば、劇団EOE主催ではないですが
劇団EOEがメインとなって
客席400席の劇場で公演を行ったことがあります。

400席の劇場の最後のお客様と舞台上の役者との間にはどれだけの距離があるでしょうか。

そのことを考えると、一つ一つの行動を、大きくしないと
御客様に認識頂けないということはご理解頂けると思うのです。

例えば、先ほどの役者志望の方の例でいうと
本人としては、本気で怒るという行動もしていたかもしれません。でも、その行動の大きさはどうだったのでしょうか?
劇場の一番後ろの席の方にもご理解いただけるだけの大きさだったのでしょうか。

このように、御客様にご理解いただくという視点があると
いつもの「本気の怒り」では、演技が小さいということをご理解頂けると思うのです。

勿論、それだけの大きさを求められない時も多々あります。
ただ、日頃から、全ての行動を大きくするという意識を持っていないと
いざ、行動を大きくしようとしても大きくできないのです。

今まで見えなかった感情を
他者から見てはっきり見える行動をとることで
その感情を「見える化」する

はっきり見える行動というからには
劇場に御越し頂いた全てのお客様がご理解頂けるほどの
大きな「行動」でないと
役者の表現とは呼べないと思うのです。
こんばんは。
劇団EOEの真生で御座います。

前回のブログでは
「演技」について考えていく上で
「表現」という言葉からヒントを得て考えてみました。

今まで見えなかった感情を、他者から見てはっきり見えるようにする
それが、役者に求められる「表現」である。

ここで話は終わっておりました。
そこで、今日はここから話を続けたいと思います。

感情は見えません。
でも、行動は見えます。

この言葉はこのブログでも、また劇団EOEのブログでも
よく見かける言葉です。

例えば、役者志望の方のレッスンでたまに見かける光景として
「本気で怒った演技をして下さい」と指示されて
実際に演技をした後に
「怒ったように見えない」と言われ
「私は本気で行っています」と言い返すなんて光景があります。

そもそも、感情は見えません。
ですから、「怒った」なんて感情も見えません。
その見えない「怒った」という感情を
何らかの「行動」を行うことで、感情の「見える化」をして
周りの人間が、その人の感情を理解できるようにする必要があるのです。

感情は見えません。
でも、行動は見えます。

重複して書きましたが、
「感情は見えない」ということは大切なことだと思います。
例えば、役者のレッスンで「感情表現」というものがありますが
この言葉にもヒントがあります。

感情は見えないからこそ、他者から見てはっきり見えるようにする必要がある。

あたかもそう言っているようです。
そして、他者から見てはっきり見えるものは「感情」ではありません。
見えるものは「行動」です。

ですので、役者にとっての「表現」は
今まで見えなかった感情を
他者から見てはっきり見える行動をとることで
その感情を「見える化」する
ことだと思うのです。

それで、役者は単に行動すればよいのでしょうか。
そんな話を次回はお送りしたいと思います。
こんばんは。
劇団EOEの真生で御座います。

久し振りの更新となりますが
今日は「演技」について改めて考えてみたいと思います。

と申しますのも、このところ、「演技を学びたい」という言葉を何度か言われ
改めて「演技」というものを考えるきっかけを頂いたので
更にこちらで記載することでより深く考える機会にしたいと思います。

役者は英語で「actor」と書く。
act+or
つまり「行動する人」である。

こんな話は何度もこちらで書いてきました。
そこで、今日はまた別の角度から話を進めたいと思います。

「表現者」

そんな言葉で役者を「表現」することがあります。

「表現」

改めて、漢字を見てみると面白いですよね。
両方とも「あらわれる」と読めます。

そこで「あらわれる」という言葉の意味を調べてみると

今まで無かったもの、隠れているものが、はっきり見えるようになる

とあります。

今まで見えなかったものが、はっきり見えるようになる。
それが「あらわれる」です。

それでは、役者は、
今まで見えなかった「何」を、はっきり見えるようにするのが仕事でしょうか。

それは、「感情」です。

感情は見えません。

この言葉も、このブログでは何度も出てきていると思います。
どんなに喜んでいても、どんなに悲しんでいても
何かしらの行動により、表に出すことがなければ
その感情を誰も知ることはありません。

ですので、役者に求められる表現というのは
今まで見えなかった感情を、他者から見てはっきり見えるようにする
といったものだと思うのです。

この話は次回以降も続けていきます。
こんばんは。
劇団EOEの真生で御座います。

前回より多少間があきましたが
今日は、今週、個人的に何度か話す機会のあった話題を
こちらのブログでもご紹介したいと思います。

とは申しましても、話題自体は、去年も触れております。
ですので、重複もある点はご容赦下さいませ。

ともかく、話を進めてさせて頂きます。

今週は、個人的には「スノー(SNOW)」の話題から始まった一週間でした。
存在自体は以前から知っておりましたが
陳腐ながらテクノロジーの進歩に改めて驚きつつ
じゃあ、この仕組みを自分のビジネスにどう活かすかなんてことを考えておりました。

そんな中、こちらも改めてユーチューバーの話題にも何度か触れる一週間でした。

ユーチューバーという存在も本当に有名になり
子ども達から将来なりたい職業と言われるまでになって
本当に世間のスピードは速いなと思った次第です。

ユーチューバーから有名な方も多数生まれ
これからもYoutubeを通じて、「有名人」が更に生まれるんでしょうね。

でも、ここで思ったのです。
劇団EOEとユーチューバーは目指す方向性は違うな、と。

勿論、これは、ユーチューバーの方々を否定する意見ではありません。
それは念のため、記載させて頂きます。

ですので、ユーチューバーという言葉ではなく
「有名人」という言葉に変えて、話を進めさせて頂きます。

「劇団EOEと有名人は目指す方向性は違うな」というのは
劇団EOEは「役者」を育てたいのであり
劇団EOEは「有名人」を育てたいのではないということを
改めて実感したのです。

役者だから、有名人という訳ではありません。
また、逆に、有名人だから、役者も出来るいう訳ではありません。
だから、劇団EOEは、「役者」を育てたいのだと改めて思うのです。

そこで、役者という存在を考えてみると
以前もお伝えしましたが
堺雅人さんの言葉をお借りして、役者という存在を説明すると
「役者は受注の商売」となります。

監督やプロデューサーや演出家などから
こんな役を演じて欲しいという「発注」を受けてから始めて
役者は「役者という仕事」を手にします。

やプロデューサーや演出家などから
こんな演技をして欲しいと「発注」を受けてから始めて
役者は「自らのスキル」を提供できます。

つまり、自らの身体一つのみを用いて
監督やプロデューサーや演出家などから要求された演技を体現する
ということが役者の仕事なのです。

役者は自分の好きに演じればいいというものではなく
他者から求められた演技を体現できなければならないということを
ここからご理解いただけると思います。

だからこそ、
役者になるためには、「スキル」が必要になると思うのです。
他者から求められた演技を体現するための「スキル」が必要になると思うのです。

そんなスキル、既に持っているのであれば
プロとしてとっくに活躍していると思います。
ですが、そんなスキル、最初から身につけている人なんてそうそういません。

だからこそ、そのスキルを身につけるために
劇団EOEでは、最低週4日の稽古を積んでいます。
役者として、身につけるべきスキルを身につけるために。

先ほどの比較論で、有名人という言葉を出しましたが
有名人には、役者に求められるスキルは必要有りません。

これはどちらが上とか、どちらが下とかといった話ではなく
単純に、有名人になるために、役者のスキルは必要ないということです。

勿論、有名人になるためには、
何かしらのスキルは必要でしょう。
ただ、単純に、役者のスキルは必要ないというだけのことです。

裏を返せば、役者としてのスキルを得ても
有名人になれるとは限らないということです。

だから、思うのです。

劇団EOEに入団しても、有名人にはなれないかもしれません。
それは、もし、有名人になりたくて
劇団EOEに入ろうと思っている方もいらっしゃるかもしれませんので
前もってお断りしておきます。
劇団EOEに入団しても、有名人にはなれないかもしれません。

ただ、劇団EOEにご入団いただければ
今後、ご自身が役者という世界で生きていくためのスキルは
多少なりとも身につくとは思います。

勿論、志望動機として、人気者になりたいとか
女の子にモテたいという思いはあってもいいと思います。
寧ろ、草食男子という言葉が普通に聞かれるくらいですから
それくらい「情熱」があるのは素敵なことかもしれません。

ただ、そのような動機であっても、
役者というスキルを身につけても、有名人になれるとは限らない
ということは理解して欲しいなと思ったりします。

私たちは、役者を育てたいと思っていますから。

勿論、役者として成長し
有名人にいつの間にかなっているかもしれませんが。
 
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体験

お早う御座います。
劇団EOEの真生で御座います。
窓から入ってくる風がちょっと肌寒い朝です。

さて、劇団EOEのブログではこのところ
中高生の演劇部の方々とレッスンを行った時の模様をお伝えしております。

劇団EOEでは、小学生、中学生、高校生を対象に
レッスンを行う機会が度々あるのですが
子ども達とのレッスンは、私たちも勉強になる機会が多いです。

新たな発見があったり
どのように伝えればいいのか模索したり
私たちにとっても「進化」の場となっております。

さて、今日は、その劇団ブログでも書かれている内容を
少し掘り下げてみようと思います。

劇団ブログの方では、レッスンの際によく頂くご質問の一つとして
「どうやったら大きな声が出るようになるの?」

というものをあげて、こちらのご質問への回答を複数回に渡って紹介しております。

その回答の一つに
「既に大きな声、出せると思いますよ。」
というものが紹介されていましたので
今日はこの回答に関して深堀りしたいと思います。

レッスンの時に、この回答をお伝えする時、
その直後にこんなことを聞くことも多いのです。

「何故、大きな声を出したいと思われているんですか?」

このようなことを何故聞くかと申しますと
人は必要性があれば、大きな声を出せるからです。

ごめんなさい。
ちょっと想像したくないことを想像してもらいます。

貴方の大切な友人が交差点を渡っていて
そこに猛スピードを出した自動車が突っ込んできていることを
貴方の友人が気付いていない。

そんな時、貴方はどうしますか?

どんな行動を取ろうとも
貴方はその行動と同時に「危ない」と叫ぶはずです。
友人に危険が迫っていることを伝えようと「危ない」と叫ぶはずです。
そして、その時の声は自分でも驚くほど大きいと思うのです。

と、このように、必要性があれば、人は大きな声を出せます。

ですので、

「何故、大きな声を出したいと思われているんですか?」

ということを明確にしておくことは
大きな声を出したいのであれば有益なことだと思うのです。

ヴォイストレーニングというと
呼吸のやり方とか声の出し方などを学ぶ場所と思われがちですが
自分の意識を変えるだけでも
発声のスキルが格段に上がることは往々にしてあるのです。

誰に対して、どんな想いを届けたいのか。

そのことが明確になるだけで、貴方の発声スキルは格段に進歩するかもですよ。
 

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体験

こんにちは。
劇団EOEの真生で御座います。

今日は、早速話を進めてまいります。

20日に、国連安全保障理事会が北朝鮮への非難声明を出して以来、
この二日でじたい事態が加速度的に進んでいますね。

こちらのブログでも、何度もお伝えしています通り
劇団EOEでは、「リベラルアーツ」授業を重視しており
現代社会に関するニュースも、言わば「必須授業」となっております。

ですが、そんなことを言うと
そんなこと、役者のレッスンに必要があるの
なんて言われることがあります。

その際、「リベラルアーツ」を学んでおいたほうがよい理由を
色々とお伝えするのですが
今日は、ちょっと変化球というか
変わった方向の答えをこちらでご紹介しようと思います。

最近のニュースを見ていて
日本大丈夫かな、なんて心配に思われる方もいらっしゃると思います。
戦争に巻き込まれないかな、なんて心配に思われる方もいらっしゃると思います。

その気持ち分かります。
これから、どうなるか。なかなか分かりませんから。

実際、状況が悪化すれば悪化するほど
国防に関連することは、重大な機密事項なので
私たちが国防に関連する情報を知ることは難しくなります。

それでは、どうやって、今の現状を推測するのか。

それは、各国の「行動」を見ていくことで
それぞれの国の思惑を推測し
今の日本の現状を推測していくことしかないと思うのです。

それぞれの国の行動を見ていくと
その行動に至った背景が見えてきます。
そして、その背景同士をつなげていく事で
今の日本の現状を推測していくことしかないと思うのです。

だからこそ、社会情勢のニュースを知っておくべきだと思うのですが
今日は、ちょっと変わった理由を書きますとお伝えしました。

そこで、その変わった理由を紹介すると
上記のやり方って、何か似ていませんかという話です。

何に似ているかというと、そう、台本分析です。

台本に出てくる登場人物もどんな思いでいるかは、台本には書いていません。
台本には、台詞という行動が書いてあるのみです。
その行動から、登場人物の心情を読み解くことが、台本分析の一環です。

ですので、ニュースを見ながら
この国は、こんな行動をとっているけど
その背景にある動機は何なのかな
なんて考えながら、ニュースを見るのは
回りまわって台本分析のスキルアップにも繋がると思うのです。

勿論、ニュースに増えることで知識も増えます。
だからこそ、ニュースという情報を自ら得ようとする姿勢は
役者のレッスンとしても重要だと思うのです。
 

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